ウォータポンプのシール交換

RZ系で多いトラブルで、ウォーターポンプオイルシール不良があります。
ネットでみてもいろんな方が経験されているようですね。
症状としては、エンジンから「クリームソーダorコーヒー牛乳」が出てきます。
「おや、カフェRZでも開店したかな?」
と思っている方は間違いなく上記シールがイカれてます。
このRZはコーヒー牛乳がミッション内にたっぷり入ってました。
ついでに、オイルポンプのシール類も交換しちゃいましょう。
ココも逝きやすいので注意。
ちなみに、ココが壊れたらミッションブリーザーパイプから2ストオイルが出てきます。




そんでもって、届いたウォータポンプシールがこれです。

左が付いてたシール、右が今回届いたシールです。
形が変わってるようですね。中に金属のプレートが入ってます。
熱対策でしょうかね。最近のバイクだと接触面がセラミックになってるタイプもあるぐらいだから、熱的に厳しい部分なんでしょうね。
インペラシャフトは減りもなかったので、再利用します。
シールとベアリングを打ち込んで、

インペラシャフト挿入。差込がチョイきついので、慎重にね。
あとは、ギヤやカバーをチョチョイと組んで完了。




続いてオイルポンプ周りのシール交換。
オイルポンプ本体からオイル漏れするパターンも結構ありますが、
パーツリストをみても内部のオイルシールやガスケットの部品番号がなく、
普通のバイク屋さんだと、ASSY交換になっちゃいますね。2万ぐらいするのかな。


けど、当店はKGBを通じた極秘ルートで部品番号を入手しております。
ありがとう、同志スターリン。ベリアによろしくな。


本当はググって判ったんですけどね。
交換作業は先週すませてまして、その頃はまだブログなんか女子供やちゃらいヤツがやるもんだと思ってましたので、写真はありません。
分解したら、びっくり箱みたいに中のパーツが飛び出したりして、スモールアクシデントはありましたが、無事組みあがりました。


次に、クランクケース側のオイルシール交換。

シールの刻印がオイルポンプ側になるように組付けます。
リップにシリコングリス塗って、しっぽり挿入できるようにしておきます。
シャフト側をみてみると、オイルシールのカスが付着していました。

ペーパー掛けで修正して綺麗になりましたよ。




右クランクケースカバーを開いてるついでに、クラッチの繋がり位置調整もします。
このバイク、ケースカバー開けないと調整できないんだよね。
どうして、こんなめんどくさい造りになっちゃったんでしょうね。
4L3は左カバーから簡単に調整できたのにねぇ。
ここが合ってないと、クラッチフィーリング悪くなっちゃいますよ。
レバーホルダー側でギンギンにアジャスター回して調整している方はチェックしてみてください。
こいつの場合、

結構ずれてますね。
で、クラッチ中央についてるネジをネジネジしながら、レバー部分を指で押しつつ調整。

矢印を合わせて、完了です。

グキグキなってたクラッチがスムーズに動くようになりました。


ラジエターホースバンド、戦時中のバイクみたいな古くせぇタイプがついてます。

これ、再利用したとき締め付け弱くなって漏れたりするんだよねぇ。
今時のホースバンドに交換しちゃいます。



オイルポンプワイヤーの根元のOリングなんちゅー、マニアックな部品も新品交換。

レストアマニアの心をくすぐりますね。
錆で抜けなくなってる車両もたまにあるんで、シリコングリス塗って組むことによって防錆。


あとは、ケースカバーしめて、オイルポンプ装着。
オイル、クーラント類入れて完了。オイルポンプのエア抜きは忘れずにね。
寒いとオイル硬くって、エア抜けるまで暫くかかったよ。





そうそう、昼過ぎに鍵屋さん来て鍵作ってもらいました。
タンクキャップ開きましたよ。

臭い。錆と腐敗ガソリンとの素敵な出会いです。こりゃ大変ですね。


次回、スタンド塗装とリア周り組付け。