C105 腰上分解

動かなくなったんだってさ。
もう乗るのイヤになったみたいだけど・・・そりゃ普通イヤになるわな。
けど、ここで諦めるぐらいなら、古いバイク乗るのやめたほうがいいよ。
「ビンテージバイクで街乗りする俺、オシャレじゃん」って感じかも知れないけど、基本的に変わった人間の道楽だからね。
自他共に認めるレベルの変人じゃないと無理だよ。


最初にエンジンかけた時に、2ストローク並みの白煙吐いてたし、マフラーのフランジ部分からオイル漏れしてる事からピストンリングが終ってるってのは想像できます。
この時代のバルブ周りってステムシールなんて物は存在しないので、バルブガイドが削れてるとか相当な事態にならないとヘッドからオイル進入は無い仕組みです。まして横シリンダーですから、オイルはガイド付近に溜まらないし。
一応、圧縮測ってみると、

約10キロ。リンク逝ってても結構な圧縮ありますね。って事はシリンダーは、相当イケてるって事かな。
さあ、チョイノリ以来のOHVエンジン、分解ショーの始まりです。

カムチェーンとカムが無い!ってのがちょっと新鮮。ハーレー屋さんでは当たり前なんでしょうけど。

オイル燃えてる形跡がありまくりの湿ったカーボンが付着。燃焼室の周りがオレンジ色ですが、これがガスケット。万が一ガスケットが抜けても、構造的に何とか圧縮漏れを防ごうって構造になってます。

ピストンも減ってるなあ。交換だね。2ストみたいに、リンク下にカーボンが付着してるのは駄目だった証拠でしょうね。


2ストに毛が生えた程度の難易度でバラバラになりました。
貴重なビンテージバイクって事でビビリますが、シンプルなエンジンなんで初心者にもお勧め!初めての腰上分解に是非!!(そうそう無いか)

このプッシュロッド、クレイジーな軽さです。材質何?ひょっとして内部が中空なの?と好奇心がそそられる昭和36年式。

42mmジャストだから、スタンダードピストンですね。これでオーバーサイズとか入ってるとめんどくさい事になるしね。てか、マニアは直ぐにオーバーサイズピストン入れるよねーシリンダーが綺麗でもボーリングしちゃったりしてさ。勿体無いよね。

燃焼室にガソリン並々入れて、約30分放置しましたが漏れなし。バルブ周りは、そのままでOK。
やる方はバルブすりあわせしちゃうんだろうけど、余計は事はしない主義です。
だってアレ、相当訓練しないと上手くいかないよ。


ガスケット剥がし、超大変でした。
昭和36年製の紙ガスケット、今のヤツと材質違うらしくてペロッとはいかず、粉々にしながら剥離って感じでした。
何だかカーボンみたいな感じでしたよ。