プレス仕様 ピストンリング、排気バルブ交換

昼間は夕張国境線の警備に出陣、帰ってきてモンモンとしてたらカブエンジンをヤ・リ・タ・イ気持ちに。

 

元本職が乗ってたであろうエンジンなので、一度も開けてない=ある意味安心してバラせます。

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左下がシーリングワッシャ(銅ワッシャ)、矢印は下向きが正解。

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見事にオイルが燃えてるねぇ~って感じの燃焼室内の状況。

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コレを見ると、ガソリンに添加するカーボン除去剤なんて無力な事が良く分かります。

やっぱバラさないと直らんね。

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ピストン側も見事にオイル上がりの教科書的な焼け。オイルの洗浄効果恐るべし。

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ココのスタッドボルトだけ、何か漏れた跡あり。ヘッドガスケット抜けかな?

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まぁコレ位は減ってるだろうなぁ~と予想してました。想定内です。シリンダーも綺麗。

4万キロ少々走った原付としては良いほうじゃないのかな。

ピストン換えるんだったらシリンダーも換えたほうが良いし、新品が安いんで社外ピストンでオーバーサイズ+ボーリングなんて論外。

純正でオーバーサイズが出たとしても微妙なプライスになっちゃうんだよね、カブの場合。

小細工や修正、匠の技で復活は無し、部品出るうちは新品を買えというカブの部品供給状況。

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オイルリングの出っ張りが少ないんで、オイル上がりはコレが原因でしょう。

↓新品交換後

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オイルリングを嵌めるのが結構大変、新品はリング溝上下のクリアランスキッチキチ。

写真じゃ伝わりにくいのが残念。
摺動部が減るんじゃなく、嵌ってる部分の上下が減るとオイルが燃えるんだねというお勉強。

 

ついでに小ネタですが、

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Rがトップ、RNがセカンドリング。

 

純正ガスケットでそろえると6千円強と案外かかるんで、

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以前使ったタイ製はクソ品質でしたが、今回は一応国産NTB

ヘッドガスケットも段ボールにわっか嵌めたダケみたいな造りでは無く、きちんとメタルガスケットです。見た目は純正同等。

ただ、ベースガスケットの穴が微妙に合わなかったのと、Oリングにバリが出てたのが不安材料。

社外品に絶対的不信を抱いてる俺がチャレンジ、大丈夫かなぁ~オレ自身が人柱。

大丈夫だったらイレ公とかのバイクにも使おう。

 

バルブもプラグ穴からある程度状態が分かってたんで、新品投入。

カーボンまみれになってると当り面が荒れてるんで、チマチマ修正したりクッソ硬いカーボンをボール盤+ペーパー掛けで掃除したりする位なら新品、コレ不変の定理。

カブなら1本だけだし。

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減ってないんでシートとの当りも良好です。

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まぁ使って使えない事は無いんだろうけど・・・古いバイクに乗るという事=鉄ごみ製造機って事です。

 

バルブシート側もデッコデコでしたが、シコシコ擦って

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シート側のアタリがぁゃぅぃ、かなり上付き限界ギリギリ。

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 普通シートカットとなるんだけど、錆で車体が崩壊する10万㌔前後まで持てば上等ですからコレで良い。

ビッキビキ新車状態にフルレストアしたとしても、4万走ればこういう事になるわけですから・・・まぁトータルバランスってヤツで。

そこそこ直して快調ってのが一番ムズカシイ、「そこそこ」を超えると費用対効果的なモノが全然体感できない世界に突入、新品以外だったら「やったんだ」という安心感しか得られるモノは無いと思うんだよねぇ~。

昨今のポンコツビンテージバイク界における、ビッキビキ完全完璧主義に違和感。

 

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圧縮0.5k上がったダケですが、キックの踏みごたえは結構違うもので。

 

 

=交換後の変化=

・最高速アップ

トボトボ走ってる分にはリング+バルブ新品の違いが判りませんでしたが、最高速は約5kmアップ。

・低速トルクアップ

それより何より3速入れた時の加速の鈍さ、モッサリと爽やかじゃない感じが激減。

普通に乗る分には低回転でのトルクアップのほうが遥かに重要。

 ・吸気音低減

コレは想定外。開けてった時のシュコシュコ言ってた吸気音が皆無に。吸気音大きめな規制前エアクリーナーに換えてないと判らなかったかも?

 

後は燃費だな。

ホント、街乗りでリッター45kmとか行くのかね?ネットなんてアテにならんからなぁ~。