何だかオイルポンプの開き始めが遅いんで、分岐部分を分解してみると
あ~あ、グリスまみれ。
顔マークみたいに見える部分がローター、顔の角度が正規の位置から約90度ズレ=オイルポンプケーブルユルユル、スロットルケーブルパッツンな状態です。
ちょっとはナナメりますが、キャブ側に口が有るといった感じが正規の状態でございます。
このトラブルってヤマハの2ストあるあるです、つい余計なお世話でグリスアップしてみたくなりますよねぇ~。
コレ、有名所でもやっちゃいがちなんですが、グリース駄目、絶対。
特に37F系エンジンはオイルポンプワイヤーに調整部分が無く、ココの仕組みだけで吐出量調整しております。
グリスを塗ると固着気味になってしまい、最悪今回みたいにオイル激薄な方向で固着=焼き付きリスク大となります。
ケースの擦れる部分にグリースはOKですが、少量に留めておくのが宜しいかと思います。
ワイヤーに変なカタついてるって事は、良からぬ方法で外した履歴ありですね。
組んだ後、左右どっちも良いんで限界までローターを廻し、アクセル数回廻してイコライザーが機能してるのを確認してから蓋を閉じましょう。
ネット情報が胡散臭いと思う方とか、バイクに詳しい先輩にグリス塗れと教わったという方には一次情報、17Fのマニュアルには仕組みが詳しく乗ってます。
一度キマっちゃえば殆ど動かないロータに潤滑は不要、逆に劣化したグリスが悪さするとオレは理解。オートカムチェーンテンショナーみたいな感じ、動いたら負けだと思うぞ。
スロットルホルダー側は流派によって色々、どれが正解なんて無い世界。
グリス派やらシリコン派やらマシンオイル派やら色々ございます。
こちらはグリス派、世界で最大の派閥です。
私はキリスト教マロン派並に少数派の完全ドライ派です。
ガイドが摩耗して具が出たなんて事例は聞いた事無いし、どっちかというとグリスの劣化によるトラブル(真冬の氷点下で凍るとか)のほうが圧倒的多数。
てなわけでドライ最高。
あ、インナースロットル(C100とか)はコレでもか!って位塗っておいたほうが良いです。
適量なんて言ってると、ナナメっちょになってるスロットルガイドのハンドル側の部品がすぐ減りますから。
ハンドル中通し系インナースロットルって、どうせ手放しで勝手に戻らないんだし、フィーリングなんて2の次、前世紀の遺物ですから、それ相応の対応というか諦めが必要です。