A型 クラッチアジャスター周りの仕組み

ども。

最近、ラジオから聞こえてくる「陽性」が「妖精」に聞こえてしょうがない不謹慎野郎です。

 

コインドライバで廻せそうな形状のアジャスターが全然回らないので、バラして点検。

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何でコンデンサに繋がる線が引っかけ止めなのかなぁ~と思ったら、ケースカバーを外す時の為だったんですね。

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回り止めのシフトフォークっぽい形状の部品を外してみたけど、やっぱり回りません。

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ココの仕組みは70年代の国産車で良く見かけるヤツ、スパイラル野郎です。

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ワイヤー引っかけ部が歪んでました。だから、時々「ペキッ」とか異音が出てたのか。

外れる可能性もあるんで新品交換したいのですが、流石ホンダ。

この辺の部品は軒並み「ゴソウダン」もしくは「廃盤」です。

しょうがないんでペンチで修正。

 

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で、コイツね。

多くの場合はココにロックナット+マイナスで回せるネジが付いてるパターンですが、そこはホンダイズム。

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打撃系で撃破。

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当時物の腐ったクッサイグリス付きです。

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Oリングが付いててグリスニップル付き、グリスガンで注入するとスパイラル部にもグリスがいくように穴開いてます。

 

油っこいネットリとした仕上がりになってたケースカバーを三日三晩不休不眠で清掃。

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ブラシとサンエスお湯割りでイケル。

何チャラブラストは甘え、そりゃ綺麗になるけど点検が疎かになりがち。

綺麗にしたら壊れた物が直るってのは有りませんが、綺麗にする過程で壊れた原因が判ったり。

シコシコやってるとさぁ、「ココ、一回触ってるな」とか「エンジンオイルじゃなくチェーンオイルだな」とか「わぁヤベェ小さいクラックあるわ」とか集中力を使わなくても色々判るワケです、良い事ですよ。

身も蓋も無い事言うと、アルミは何チャラブラストしなけりゃならない位の粉吹いたら終わりなんだと思う。

削って見た目良くしても、スリーブ緩んだりバルブガイドがグラついたり謎のオイル漏れ多発したり、ネジ山上がったり・・・素材がオワってるのを如何に誤魔化すか?フルレストアの真髄。

 

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清掃したらケガキが出土。真ん中で合わせてみると、アーム角度が丁度良い按配。

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90度近辺から動くのがデフォルト、クラッチ摩耗で上向き過ぎたり(誤組以外で下向きはまず無いと思うけど)ワイヤー引っかけ部に負担がかかる=過剰な負担で歪むor外れるといった事だったと。

 

で、コインドライバーで調整するコノ方式、スパイラル開始位置しか調整出来ない→クラッチ摩耗やワイヤーの伸びによる調整はワイヤー部でやってね→アーム位置が上向きになる→グギギとクソ重いクラッチの出来上がり、という何ともトホホな構造。

しかも外側からコインドライバーで廻すのなんて無理無理、クソ硬いです。

完全にスズキやヤマハの勝ちです、ココの仕組みダケは。